IVTKYGYG ライブレポート 2017.03.04

ファンではないもののライブを観ることができたリトアニアのバンドのライブレポートです。

偶然ライブを見に行くことになった夜

リトアニアに滞在していた時のこと。この時の旅行では何かコンサートがあれば見たいなと思っていたのですが、好きなアーティストのライブとは日程が被りませんでした。ということで、観れたのはずっと前から好きなショパンの曲のみを演奏するワルシャワのピアノコンサートだけでした。

(ポーランドのバンドRiversideのライブには行きたかったのですが日本からチケットの支払いができず強制キャンセルになりました。)

この時は誕生日で、すでに一日を終えたつもりでなかなか良い日だったなと思いながらホテルで休んでいました。しかし、夜9時過ぎに知り合いのリトアニア人から一通のメールが届き、滞在していたヴィリニュスで行われているコンサートのことを知らされました。

場所は旧市街にあるTamsta Clubというところ。この日はここでライブがあるから行ってみたらどうだというメールでした。

実はもうコンサートが始まっていましたが、急いで再び出かける支度をして会場へ。受付ではリトアニア語を話してチケットを購入し中に入れてもらいました。

IVTKYGYG

これはそこでライブをしていたバンドの名前です。正式にはIr Visa Tai Kas Yra Gražu Yra Gražuといいます。(And all that is beautiful is beautifulという意味です。)

そのまま書くと横に長すぎるのでIVTKYGYGと略して書きますが、これでも8文字なのでリトアニア語がわかってやっと覚えられるくらいかなと思います。

このバンドはリトアニアのベテランで、私も名前くらいは知っていましたが真面目に聴いたことはありませんでした。

そもそもリトアニアのシーンやアーティストについてよく知らないので、このバンドがリトアニアでどういう位置を占めているのかもわかりません。しかしライブに行ってみると、なかなか強烈な音楽をやっていてかなり楽しめました。

コンサートでは音楽を聴いて楽しめればそれで合格点だと思うのですが、この時私は初めて聴くアーティストのライブをぼーっと聴いていつか忘れてしまってはもったいないと思いました。

曲ごとに1分程度は携帯で動画撮影し、会場では帰り道の安全のためアルコールを飲まず、この日も晩御飯にビールを一瓶飲んだ程度で酔っていなかった私はそれぞれのメンバーをじっくり見つめ、どういうミュージシャンの集まりなんだろうと真剣に見つめていました。

驚いたのはボーカルの歌唱スタイルとギターの容貌+時々使うバンジョーらしき謎の弦楽器。記事の最後にバンドがYouTubeに投稿したこのライブからの2曲分の映像を貼るので、ぜひ確認してみてください。

ライブ後に一応バンドのFacebookをフォローし、そこでの投稿で動画が上がっていることを知ったので運が良かったです。そういえば確かにステージを歩き回ってずっと撮影している人がいたような…

会場Tamsta Clubは?

このクラブはヴィリニュス旧市街のBokšto通りを鉄道駅側に出てまた細い道に入ったあたりにありますが、こんなことを書いてもヴィリニュスの地図が頭に入っている人はまずいないでしょう。

これが地図です。

ライブ構成は前半・休憩・後半となっていて、私は遅れて行ったので着いたときにはもう休憩中で後半しか見れませんでした。中に入るとあまり広くない会場に観客がぎっしり。

一階席。私は青色が好きですが、この青色はちょっと怖いです。

冬だったので上着を会場の中で他の人たちのものに混ぜて掛けなければいけなかったのですが、やはり防犯用に中に隠していたお金は出してから掛けました。ビールのおかわり注文が絶えず、ウエイターの人たちは忙しそうでした。

テーブルの並んだ一階席と木造で同じくテーブル付きの二階席があり、私が二階席に上がって立ち見していました。すると隣から50歳は超えていそうなおじさんに話しかけられ、休憩中はその方とお話していました。

英語を話す人で助かりました。リトアニア語で雑談は無理なので。「リトアニアの俺たちの世代はロシア語ならネイティブに近いレベルで話すけど英語は全然話せないんだよ」と英語で言われました。この人は例外のようです。

ステージ前にはスペースがあり、若い人たちは踊り狂っていました。一番多い時で20人以上同時に踊っていたと思います。行こうと思えば演奏しているメンバーの1m前で踊れるのでお得です。私は踊りませんでした。

後半しか見なくてももちろん入場料は一緒ですが、払ったのは20ユーロ程度でしたしいつもと違う経験ができたのでとても満足することができました。

終演後に少し用事があったので帰りは深夜0時半くらいになりましたが、幸い危険な目に遭うことなく無事ホテルに帰ることができました。

興味のある方はこの日の模様をYouTubeでどうぞ。

バンドが2曲アップしてくれています。先ほど言及したバンジョーらしき謎の弦楽器が登場するのは2つ目の動画です。

さて、普段聴かないタイプの音楽を偶然、しかも生で聴くというのは刺激的な体験ですね。日本から遠く離れた地でかなり濃い音楽が聴けて世界が広がりました。皆さんの音楽の旅も実り多きものでありますように。

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