ポーランド各都市訪問記: Oświęcim(オシフィェンチム) アウシュヴィッツ強制収容所があった町

訪問場所: Oświęcim (オシフィェンチム)
訪問時期: 2017/2/4、2018/8/26

負の遺産であるアウシュヴィッツ強制収容所があった町の訪問記です。

Oświęcimについて

Oświęcimは古都クラクフを県都とするWojewództwo małopolskie(マウウォポルスカ県)の西端に位置する町で、カトヴィツェを県都とするWojewództwo śląskie(シロンスク県)との県境になっています。

この町は日本人にも知られています(しかしポーランド語名で知られているかどうかはわかりません)。それは第二次世界大戦中にナチスドイツの強制収容所として最も有名なものがこの町にあったからです。

日本ではそれはアウシュヴィッツ強制収容所として知られています。アウシュヴィッツ(Auschwitz)はこの町のドイツ語名で、ポーランド語本来の名前がオシフィェンチムなのです。

この町を訪れる観光客はMuzeum Auschwitz(アウシュヴィッツ博物館)を目当てにやってきます。私も二回ここに来ました。今回はオシフィェンチム訪問記ということで、アウシュヴィッツ博物館ではなく町そのものに焦点を当てた訪問記を書こうと思っています。

町の概要

オシフィェンチムは人口約4万人(2016年)の決して大きくはない町です。近郊に大きな街もなく、博物館がなければこの辺りに広がっているいくつかの田舎町の一つにしかすぎなかったでしょう。この町にはお城もありますが、見たことがありません。

地理的にはカトヴィツェとクラクフという二つの都市からそれぞれバスか電車で1時間という距離にあります。クラクフからバスで行くのが一般的です。カトヴィツェからの場合は鉄道もバスも利用できますが、鉄道の方が運賃が安いです。

カトヴィツェから鉄道で行くと、所要時間が1時間弱で運賃は6zł(2018年現在の価格、約180円)です。ただし鉄道駅は博物館から歩いて20分程度の場所にあるので、歩きたくないならバスで行った方が良いと思います。

1回目

私が初めてオシフィェンチムに行ったのは一回目のポーランド滞在中です。この時は三週間ポーランドに旅行で滞在しました。

ポーランドに来てオシフィェンチムに行かない理由はないと思ったので当時滞在していたクラクフからバスで1時間かけてやって来ました。しかし来る途中のどこかでクラクフのホテルのルームキーを落としたことに気付き、不運にも慌ててクラクフに帰らなければならなくなってしまいました。

この時にも何枚か写真を撮ったので紹介しておきます。

これはクラクフへのバスの時刻表。観光客が来るので本数も多いです。私はこのバスでクラクフから往復したのですが、オシフィェンチムではアウシュヴィッツ博物館前に停まりました。そのため町を見ることができませんでした。

この時は博物館の敷地内にしかいなかったので博物館の写真になってしまいます。

これが有名な「働けば自由になる」というドイツ語が書かれた門。

これはオシフィェンチムの地図です。観光客向け。ちなみに博物館の近くにはホテルもいくつかあります。

2回目

二回目にオシフィェンチムに行ったのは一年間のポーランド留学の終盤で、日本から来た友達と一緒に訪れました。この時はカトヴィツェからシロンスク鉄道を使って来ました。

博物館見学後、駅までの道のりを写真に収めました。

博物館から鉄道駅までは閑散とした道路を通って行きます。

建物はほとんどありません。

奥に見えるのはバスです。この写真を撮った時は気にしていませんでしたが、改めて写真を見てみるとバスのデザインがMZK Tychy(カトヴィツェの隣町ティヒ(Tychy)のバス会社)のものに見えます。調べてみたところMZK Tychyはオシフィェンチムまで運行しているようなので間違いないでしょう。

なんとなく寂しげな道路です。夕焼けがよく似合います。

これがオシフィェンチムの鉄道駅の建物。ガラスにはOświęcim Miasto Pokoju(オシフィェンチム・平和の街)という文字が書かれています。なおこの駅は改装されることになったようです。

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