カトヴィツェ滞在記のPart 2です。Part 1はこちらです↓
滞在都市: Katowice(カトヴィツェ)
滞在期間: 2017/2/26 – 2017/3/1 (3泊4日)
2/27
27日と28日は、同い年でカトヴィツェの大学に通っているポーランド人のお友達と過ごしました。
この人はFacebook上の日本好きのポーランド人のコミュニティにいたためそこから知り合い、ポーランド人かそうじゃないかよりも友人としての価値を感じたので絶えず連絡を取っていました。なお私のポーランド語がわからなかった時代も知っています。
11時くらいから動き出し、鉄道駅から散歩を始めました。特に決まった予定はなく気ままに散歩。カトヴィツェの新しいシンボルであるドームSpodekの近くまで行ったり、天気が良くなると公園で座ったり、どこを見たか覚えていないほどです。
前日も撮った前衛的なモニュメント。
シロンスクの土地の息子?
旅行中天気が良かったのはカトヴィツェの時だけです。運命を感じます。
お友達にプレゼントやお菓子などもらいました。
一緒に古本屋さんに行って昔の高校のポーランド語の教科書を買ってみました。役に立つかなと思ったからです。
カトヴィツェで2日過ごしてみて、今まで訪れたどの都市よりも平和で落ち着ける場所だなという印象を受けました。都会があまり得意でない私にはちょうど良い場所です。
2/28
この日は前日と同じくらいの時間から動き出したものの、まず近郊のPszczyna(プシュチナ)という街に出かけてちょっとした観光をしてみました。観たのはお城と動物園です。プシュチナの記録は他の記事でまとめるつもりです。
朝のカトヴィツェの写真を何枚か。
メインストリート。左に写っている建物が駅直結ショッピングモールGaleria Katowickaです。
トラムがあります。カトヴィツェの公共交通機関はバスとトラムです。
中央広場からの景色。冬でなければ噴水があります。ここは広くてきれいなので好きです。待ち合わせするならここでしょう。
朝のうちに1人で本屋さんに立ち寄って買った本。学校の教材で、ポーランドを代表する詩人Adam Mickiewicz(アダム・ミツキェヴィチ)のバラードとロマンス(Ballady i romanse)、コンラッド・ヴァレンロッド(Konrad Wallenrod)の2作品です。どちらも未知谷という出版社から邦訳が出ています。2冊で7ズウォティでした。安い!
午後4時前くらいにカトヴィツェに戻り、シレジア博物館(Muzeum Śląskie)の分館や本館を見に行きました。この日は火曜日で、幸運にも入場料は無料でした。
博物館の外はこんな感じで、広い土地に建てられているのでいろいろあります。黒い塔はポーランド語でszybといい、炭鉱で使う設備らしいです。
博物館の中の写真は掲載しません。シレジア地方の歴史を古い年代から順に追っていく形式の豊富な展示、炭鉱の展示、色々な年代・スタイルのポーランド美術など面白いものがたくさんありました。私は美術に疎いものの、お友達の専門が美術系なので解説などしてもらいながら楽しめました。
また、カトヴィツェが気に入ったのでお土産を探していたのですが、カトヴィツェには驚くほどお土産屋さんが少ないです。駅に小さなお土産店が一つあるだけだったので、この博物館の売店に行ってみました。
この売店には色々なものが置かれていて、カトヴィツェファンの私は財布を見て頭を悩ませながら選んでいました。
ポーランドのシリーズものの語学書であるイラスト辞書のシレジア語(ポーランド語の方言)バージョン!全てシレジア語とポーランド語の対訳で示されていて、似てるのに違う不思議な感覚です。32ズウォティくらいだったと思います。
これはカトヴィツェについて書かれた本です。実は日本に帰ってから勉強が忙しく読まずにポーランドまで来てしまいました。
博物館に入ったのが16時台で、確か閉館は20時でした。私はシレジア地方に興味津々なのでじっくり見ていたらすぐ時間がなくなってしまい、結局半分ちょっと見て閉館ギリギリで出てきました。
観光スポットに行くよりも街をぶらぶら歩く方が好きな私にとって、ここまで時間をかけて見るような博物館は初めてでした。
結局博物館は観きれませんでした。szybに登るとカトヴィツェのパノラマが見渡せるのですが、それも間に合いませんでした。
I LOVE KATOWICE。街の中心部にあたる地区(Śródmieście)に立っています。昼間にもここを通ったので、お友達がこれをバックに私の写真を撮ってくれました。
Galeria Katowickaは夜になるとライトアップされ、絶えず色を変えて光っています。カトヴィツェ近代化の象徴の一つです。
なお、今回の記事に登場するお友達のおばあさんから最近聞いた話ですが、カトヴィツェは近代化を進めているもののワルシャワなどとは違い伝統的なシロンスク地方の街の性格を残しているそうです。もしかすると私がカトヴィツェを気に入った理由はそこにもあるのかもしれません。
冬の夜のメインストリート。
3/1
3月になりました。とりあえずワルシャワに移動し、翌日リトアニアへ移動です。正直なところ、カトヴィツェが気に入りすぎて離れたくなかったです。
名残惜しくて、お別れに駅などを写真に収めました。次来る予定は当時立っていなかったのですが、絶対に戻ってこれる気がしていました。
実際に、半年経って私はカトヴィツェの街に戻ることになります。今度は住民としてです。
一度買い物をした駅のお土産屋さんで、最後にカトヴィツェTシャツを買って帰りました。
ハートマーク+”Katowice dla odmiany”という市のスローガンのデザインのものと、炭鉱をイメージしさらにシロンスク県の県章に倣って青と黄色でデザインされた市章のデザインのものと、写真にある街のデザインのものがありました。当時はこれを選びましたが、日本に帰ってから市章も欲しかったなと思いました。日本ではかなりこれを着たのでもう色褪せてきています。
最後に
カトヴィツェの魅力は語りつくせませんが、大雑把に言うなら「観光客を楽しませるような環境ではないが、適度に便利かつその土地に根付いて暮らす人々の文化が覗ける街」です。
海外旅行で首都や観光名所を目当てに回るようなタイプの方よりも、旅行先の国・地方の人々が普段何をして、何を考えて暮らしているのかに興味があるタイプの方におすすめです。
クラクフとはバスで1時間のアクセスです。もしクラクフに滞在するプランを組んでいる方がいらっしゃればクラクフとアウシュヴィッツだけでなく、せめて日帰りでも良いのでカトヴィツェに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。