外国人と付き合うということは、異なる文化的背景を持った人と付き合うということです。そして、日本にはなくてもポーランド人と付き合うなら覚えておかなければいけないマナーがいくつかあります。
よほどヨーロッパの文化に慣れている人でないと、いきなり実践するのは難しいと思います。そこで、この記事でどのようなことを覚えておかなければいけないのかを紹介します。今回は日本人男性がポーランド人女性と付き合っているという設定です。
前置き
ヨーロッパではますます男女平等の流れが強まっていますが、ポーランドは伝統的な男女のステレオタイプが強く残っている国です。男性の方が強く、女性は守られる立場にあるという考え方です。そのため、男女で付き合う場合は自分の性別を意識して行動することになります。
例えば、女性に対して男性がひざまずいて手の甲にキスするという文化は、昔のポーランドの貴族であるシュラフタの習慣の名残です。ヨーロッパで未だにこんなことをしているのはポーランドくらいだと聞きましたが、少なくともポーランドではこれが育ちの良い男性の仕草として好意的に受け止められるのです。
恋愛に限ったことではありませんが、ヨーロッパでは日本人はよそ者なので、こういう文化的なところでミスをしたとしてもある程度は「仕方ないよね」と許されます。
しかし、いつまで経っても覚えないのは許されません。それは、相手の文化を尊重していないのと同じだからです。できるだけ早く文化の違いに適応するようにしましょう。それが個人の信用にも繋がります。
扉を押さえてあげる
これはヨーロッパ全体で言えることです。扉がある時、必ず男性が扉を開け、そのまま立ち止まって女性を通してあげます。自分が先に通り抜けたり、女性が扉を開けることになったりしてしまうとNGです。
手前に開く扉なら簡単なのですが、向こう側に開く扉の場合は少し難しいので慣れが必要かもしれません。
これは日本ではマナーとして根付いていませんし、その事情を理解しているポーランド人女性なら大目に見てくれるかもしれません。それでも、これが自然にできると高評価です。
荷物を持たせない
重い物は男性が持つものです。ポーランド人女性がカバンを持っている場合、それを受け取って持っていてあげてください。買い物をした場合も、男性が運びます。
Nの実家は男2人に女2人の家庭ですが、決して女性が重いものを持つことはなかったそうです。それほど徹底されているんですね。
花を買ってあげる
デートをするときだけでなく、普段も時々花を買ってあげてください。ポーランドには花屋さんがたくさんあります。一緒に歩いていて花屋さんを通り過ぎる時、相手は密かに期待していることがあります。
あまり長い間買わないでいると、ポーランド人女性は悲しくなります。それは、花を贈ることが愛情表現の一種だからです。高いものでなくても良いので、定期的に買ってあげると良いと思います。
食事はおごる
基本的に外食をするときは男性がおごるものです。しかし、これは人によるかもしれません。例えばNは割り勘でないと納得しません。
なお、恋愛の場面に限らずポーランドには決まりがあります。“zapraszać”(招待する)という単語を合言葉として、最初から「今回はおごります」という意思表示をするのです。会話が英語の場合は”invite”という単語を使うと思います。
つまり、誰かを外食または料金が発生する場所(映画館やパーティなど)に誘う時に、「自分が招待します」と宣言すると「今日は自分が全部払います」という意味になるのです。
招待することは誘う時の義務ではありません。それでも、普段割り勘で払いたがるポーランド人女性の場合も、招待してあげるとすんなり了解してくれるはずです。
最後に
マナーはそこまで細かくないので、事前にこのあたりの基本を押さえておけば合格点をもらえると思います。残りは実践で身に付けていくと良いでしょう。
自然にできるようになるには慣れが必要なものもありますが、実行すること自体は難しくないものばかりです。礼儀のなってない外国人だと思われないよう、少し頑張ってみましょう。