ポーランド各都市訪問記: Kraków(クラクフ)

今回はポーランドの古都クラクフの都市訪問記です。

滞在都市名: Kraków (クラクフ)
滞在期間: 2017/2/23 – 2017/2/26

2/23

ヴロツワフからPKP Intercityの電車でクラクフへ。乗車時間は2時間台で楽な旅行だったことを覚えています。

この時はコンパートメント式の車両にあたりました。3人組の家族と一緒になりましたが、感じの良い人たちでした。

旧市街のすぐそば、北西方面にあるHotel Logosを予約していました。しかし駅に着くと、どうやって建物から出ればよいのかわからず迷いました。Galeria Krakowskaというショッピングモールが駅と繋がっているので、余計わかりにくいです。

宿までの道でも手こずりました。クラクフの道路は石畳のようになっていて歩きにくく、スーツケースを持っていると特に大変です。

とりあえず旧市街を観てきました。

旧市街

中央広場(Rynek)の景色。広々としてて良い感じです。馬が歩いているのもびっくりで、お金を払えば馬車に乗れるようです。天気が悪かったので写真の見栄えはイマイチなのが残念。

この後、ガイドブックで気になったMorskie Okoというお店に昼食に行きました。

素敵な内装で、隣の席では男性がお酒を飲みながらくつろいでいました。

Rosółというチキンスープ。ポーランドのスープには具が多く、お腹にたまります。ポーランドに行ったら、スープを上手く使ってお腹が空かないようにすると良いと思います。

ここは海にちなんだ名前の通り魚が美味しいと聞いていました。そこで、ジャガイモなどのトッピングなしで食べてしまいました。ニジマスだったと思います。美味しかったです。

昼食後

古本屋さんに行き、私がポーランドで特に興味を持った地域であるŚląsk(シロンスク)地方の歴史を年表形式でまとめた本を購入。6ズウォティで買えました。

年表といっても、紀元前50万年前のシロンスクにおける旧石器時代の始まりから2004年5月1日のポーランドのEU加入まで、年代・日付と対応する出来事が文字のみでひたすら綴られているタフな本です。

用語がとても多くすんなりとは読めませんが、ここまでこの地方の歴史に詳しい本はポーランド語でないと見つからないと思います。

脂の木曜日

ちなみにこの日は「脂の木曜日(tłusty czwartek)」でした。復活祭(イースター)前の食事制限期間に備えて好きなだけ食べる日の名残で、ポーランドではこのPączki(ポンチュキ)というお菓子を食べる日です。

前日はヴロツワフにいましたが、この時点でポンチュキを売っているお店には数十人規模の行列ができており、大イベントであることを身をもって感じました。

この日も混んでいる店が多かったので、日が落ちてから小さなパン屋さんでポンチュキを2つ買って食べました。私はドーナツ系があまり好きではありませんが、2つくらいなら美味しく食べられました。

この日には国民1人あたり2~3個(もちろん食べない人もいるので割と多いかも)のポンチュキの売り上げが出るそうです。

なお現地の友人から聞いた話ですが、ポーランド人はこの時期お祭り気分で大量のポンチュキを不必要に買い込むらしく、消費しきれずに結局捨てることも多いというのが現実だそうです。

2/24

この日は早起きして、バスで1時間ほどの場所にあるOświęcim(オシフィェンチム)アウシュヴィッツ博物館(Muzeum Auschwitz)に行ってきました。

これについてはオシフィェンチムの訪問記に書くことにして、クラクフ訪問記を続けます。

シンボルスカ

これは私の好きなポーランドの詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカ(Wisława Szymborska)のベンチ。

1996年のノーベル文学賞受賞者でポーランド人は若者でもだいたい彼女を知っていますが、評価は良かったり悪かったりという印象です。インテリ系の人たちに特に人気があります。

そもそも解釈が難しいと評判で、今のところ私も日本語訳でないと理解できません。それでもこの人の感性にはいつもハッとさせられます。詩一つにつき平均10回くらいハッとさせられます。

街の風景です。

ポーランド文学

駅直結ショッピングモールGaleria Krakowska内の書店empikで、ポーランドの現代文学を買ってみました。知識ゼロなので選考基準は「本のデザインがきれいなものを手に取り裏の概要を読んで、読みたくなったら買う」です。

これはMartyna Senatorという若手作家さんによる2016年発表の長編小説”Zanim Zgasną Gwiazdy”。初めてポーランド語で読破した文学作品であり、ストーリーも好みだったため思い入れがあります。

この日の夜はクラクフ在住の若いポーランド人とぶらぶらしました。

2/25

昨日と同じポーランド人に市内を連れ回してもらいました。

ヴァヴェル城とヴィスワ川

とりあえずヴァヴェル城(Zamek Królewski na Wawelu)を見てヴィスワ川(Wisła)沿いを散歩したのですが、別記事を作る予定なのでここでは写真1枚ずつにしておきます。

敷地内から。やっぱりヨーロッパのお城は素敵ですね。とはいえヨーロッパかぶれになるつもりでもなく、日本のお城も素敵だと思っています。

自分が住んでいる街の市街に出ると必ずその近所のお城まで足を運びますし、つい何日か前にそこの神社にも行ってきました。

午後に急に晴れたタイミングで撮りました。

カジミェシュ地区からの散歩

お昼時にはカジミェシュ(Kazimierz)というユダヤ人と繋がりが深い地区を散歩して、名物ザピェカンカ(Zapiekanka)もしっかり食べてきました。寒い季節でも外でザピェカンカを食べるのはとても気持ちが良かったです。

この教会イケてると思いませんか?知らないうちに旧市街から少し離れたところまで来ていたのですが、そこにこれがドーンと建っていました。

名前は聖ユゼフ教会らしく、クラクフでは旧市街でも有名な教会を観ることができますがとりあえず外観部門ではこの聖ユゼフ教会を推していくことにします。

教会近くの公園。2月のポーランドということで一部には雪も残り地面も多少ぬかるんでいましたが、この日は天気が良かったので公園を歩くにはちょうど良かったです。

ヴィスワ川対岸から見たヴァヴェル城。大きいですね。

これは果たして何だったか、忘れてしまいました。

クラクフの旧市街はヨーロッパ有数の観光地だけあっていつも外国人で賑わっています。裏を返せば人によっては少し息が詰まってしまうでしょうし、私もそのタイプです。

しかし、大都市でも少し歩いていけば必ず見晴らしがよくのびのびとできる場所が見つかるのがこのクラクフやその他のポーランドの街の良さだと思いました。

2/26

この日はKatowice(カトヴィツェ)への移動日でした。バスに一時間乗れば着くカトヴィツェへは急ぐ必要もなかったのですが、そちらを観る時間を長くとりたかったので早朝にクラクフを離れました。

最後に

クラクフの魅力を箇条書きでまとめます。

・歴史的遺産が豊富
・アウシュヴィッツに日帰りで行ける
・広いので観るものに困らない
・買い物できる場所がたくさんあって楽しい
・中世感溢れる巨大なお城
・英語しか話さない人がここに来てもむしろそれが普通なので大丈夫

歴史への興味が強くない方にとっては他のポーランドの街と大きな違いを感じることはないかもしれませんが、ここは間違いなくポーランド文化の中心地の一つであり、日本の都市に例えるなら京都です。

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