ポーランド南西部のドルヌィ・シロンスク県には、クションシュ城というポーランド第3位の大きさを誇るお城があります。
ここは観光名所となっていて、ヴロツワフを訪れるなら行ってみる価値があるお城です。この記事ではクションシュ城への行き方を説明します。
宿泊について
クションシュ城(Zamek Książ)は、ドルヌィ・シロンスク県のヴァウブジフ(Wałbrzych)という街にあります。お城に行く場合、宿泊はヴロツワフ(Wrocław)にするのが合理的な選択です。
ヴロツワフはドルヌィ・シロンスク県の県都で、ポーランドでも有数の美しさを誇る街です。個人的には一番好きです。
クションシュ城が目的でポーランド南西部まで行くとしても、ヴロツワフを観光しないのは非常にもったいないです。
クションシュ城がある街ヴァウブジフまではヴロツワフから電車で約1時間10分で行くことができますし、ヴァウブジフに泊まっても特にすることがありません。ヴァウブジフも大きめの街ではあるのですが、街自体が観光客向けではないからです。
クションシュ城の敷地内にあるホテルに泊まりたい場合は別ですが、ヴァウブジフ市内に泊まるかヴロツワフに泊まるか迷っている場合ヴロツワフ泊をおすすめします。
ヴロツワフからヴァウブジフまでの行き方
ヴロツワフからクションシュ城のあるヴァウブジフまでは、ドルヌィ・シロンスク鉄道(Koleje dolnośląskie)という地方鉄道で移動することができます。PKP InterCityやPolRegioが運営する電車も走っていますが、本数が多いのはドルヌィ・シロンスク鉄道です。運賃は2019年2月時点で15.60zł(日本円で約450円)です。
ドルヌィ・シロンスク鉄道は他の地方鉄道に比べて設備が良いせいか運賃が高いなーといつも思うのですが、日本の電車の運賃を考えるとそれほどの値段ではありません。
ヴロツワフ中央駅(Wrocław Główny)に行き、チケット売り場でWałbrzych Szczawienko(読み方: ヴァウブジフ・シュチャヴィェンコ)までの切符を買います。何も言わなければ一番早い便に合わせてくれます。
ヴロツワフ中央駅です。
そして電光掲示板で自分の電車が何番ホームに来るのかを確認します。Wałbrzych Szczawienkoを通る電車なら、行き先がJelenia Góraと表示されているはずです。
ヴァウブジフにはいくつか鉄道駅がありますが、Szczawienkoがクションシュ城から最も近いので、ここで降りましょう。
クションシュ城への行き方
Wałbrzych Szczawienko駅からクションシュ城までは距離があります。それでも、距離の割には行き方が簡単です。
徒歩なら20分程度、バスならもっと短い時間で行けますが、バスは一日に5便程度しかないのでほとんど使えません。お城行きのバスは12番バスで、行き先がZamek Książになっています。
徒歩で行く場合の道順を解説します。駅から出たら駐車場側に進み、その先にある線路下のトンネルを通り抜けてください。すると大通りであるul. Wrocławskaに出ます。
この通りに出たら右折し、そのまま広い道路に沿って真っすぐ進んでください。1km程度進んだところで、向かって左側にZamek Książという看板が立っているはずです。
案内に従って左折すると、大きな公園の中に入ります。ここを道なりに進んでいけば城らしいものが見えてきます。途中脇道などがありますが、看板や建物のある方に進んでいけばお城にたどり着きます。
クションシュ城の見学方法
お城の前にはチケット売り場があります。もしかすると行列になっていて待たされるかもしれません。
まずガイドあり(z przewodnikiem)・なし(bez przewodnika)を選びます。ガイドはポーランド語ですが、ガイド付きでのみ地下の見学をすることができます。
それから見学範囲を選びます。zamek(城)とtarasy(テラス)はどちらもお城の一部ですが、別々に扱われています。他にpalmiarnia(ヤシの木園)というのがあり、これはお城の敷地内ではなくヴァウブジフ市内にありますが、ほぼどの種類のチケットにもついてきます。
さらに、市内の炭鉱(Stara Kopalnia)や磁器博物館(Muzeum Porcelany)まで一緒になったヴァウブジフ観光セットもあります。
チケットはこれら各スポットの組み合わせになっていて、自分にとって最も都合の良いものを選ぶ仕組みです。
私が行った時はガイドなしでzamek + tarasy + palmiarniaという恐らく最もオーソドックスなチケットを購入し、お城とテラスのみを見学しました。このチケットの値段は2019年2月現在35złで、ポーランドの観光地にしては高めです。しかし日本円にすると1000円ちょっとですし、これだけのお金を払う価値はあると思いました。
私が行った時はチケットのラインナップと価格が異なり厩舎などのオプションがあったのですが、この記事を書くにあたってお城のウェブサイトを確認してみたところシステムが変わっていました。
クションシュ城のウェブサイトは英語にも対応しているので、見学をする場合は事前に最新情報をチェックすることをおすすめします。