最近発見があったのでそれについて書きます。
プログレッシブロックの大御所であり数多くのフォロワーバンドを生んだGenesisがこんなところで引用されていた!というお話です。
引用されているGenesisの曲
Hairless Heart (“The Lamb Lies Down on Broadway”より)
メランコリックな短いインスト曲です。独特の雰囲気を持っていてつい引き込まれてしまいます。Genesisファンからの人気はどうなのでしょうか。わかりません。
私はプログレ五大バンド(King Crimson, Yes, ELP, Pink Floyd, Genesis)と呼ばれるバンドの中ではGenesisが最も好きです。特にPeter Gabrielが所属していた時期がお気に入りです。
“Trespass”, “Nursery Cryme”, “Foxtrot”, “Selling England by the Pound”といったアルバムは好きで聴いているのですが、Gabriel期の最終作である”The Lamb Lies Down on Broadway”はこれまで聴かずにいました。
2枚組は長すぎるのではないか、曲数も多いので難解なのではないか、音楽性が他のアルバムと違うのではないか、という気持ちからなかなか聴いてみる気にならなかったのだと思います。
しかし先日気まぐれでこのアルバムを流しながら作業していると、アルバムの8曲目にあたるこのHairless Heartのところで聞き覚えのあるメロディが聞こえたので、「今流れているのは本当にGenesisだろうか、このアルバム初めて聴くのに」と耳を疑いました。
普段狂ったように聴きまくっているあるバンドで聴いたメロディであることはすぐにわかりましたし、それから10秒もしないうちに頭の中で曲名まで特定したと思います。
そのHairless Heartが引用されているのがこちらです。
Pokuszenie (“Live in Memoriam”より)
ポーランドのプログレバンドAbraxasの楽曲。12分ある長い曲ですが、6分40秒のところまで飛ぶとすぐに引用部分が聴けます。
このPokuszenieは私の精神の隅々まで染みこんでいる大事な曲です。もし時間があればここに貼った曲を最初から最後まで聴いてみて下さい。私がそれほど思い入れを持っている意味がわかるかもしれません。
紹介したのはPokuszenieのライブ音源です。スタジオ音源ではHairless Heartのフレーズが引用されていません。
私はHairless HeartよりPokuszenieを先に知ったので、「この曲はAbraxasに引用されたのか!」ではなく「このメロディはGenesisの曲からとってきたものなのか!」という衝撃でした。
プログレファンは全盛期以降に出てきたバンドを「五大バンドや他の大御所バンドのうちのどれに似ているか」で分類するのが好きですが、その分類によればAbraxasは間違いなくGenesisフォロワーに入ると思います。Genesisが好きでこの記事にたどり着いた方はぜひAbraxasを覚えていってください。