Aistė Smilevičiūtė ir SKYLĖ: Ruduo(2007) 曲紹介

リトアニアのフォークロックバンドAistė Smilgevičiūtė ir Skylė のアルバム”Povandeninės kronikos”(2007)収録の楽曲“Ruduo”のレビューです。

※この記事は2017年9月23日に私の前のブログに投稿した記事を一部変更して掲載したものです。

こんにちは。今日9月23日は秋分の日で、昼と夜の長さがほぼ同じになり季節が夏から秋に変わります。そこで、このタイミングで秋をテーマにした曲を紹介します。

Aistė Smilgevičiūtė ir SKYLĖと”Ruduo”

“Rudu”o(ルドゥオ)は「秋」を意味します。最もヒットしたアルバム”Povandeninės kronikos”の最終トラックで、CDでも7分ある少し長めの曲です。

とはいっても後半はほぼアルバムのエンディング的な雰囲気しかなく、実質はそんなに内容が詰め込まれているわけでもありません。

この曲の主役は何といってもボーカルのAistė Smilgevičiūtė(アイステ・スミルゲヴィチューテ)の歌です。Aistėはもともと実力者なので驚くこともありませんが、いつものように透き通って少し上品な声に民謡的な歌唱法をミックスした安定のスタイルを存分に生かして秋を表現しています。

最初は普段のような歌で、アコースティックな音が中心の演奏とともに清涼感のある明るい音楽に癒されます。全ての音が美しくて翳りすらなく、ひたすらこの雰囲気に浸れるはずです。

一方でエンディングを迎えるとスキャットによる歌に切り替わり、ここでは一層民謡色を強めて他の曲にはない印象を与えています。

他の楽器は後ろに引いて、ここに荒れ狂うフルートが加わり、ほぼAistėのスキャットとフルートの演奏がリードする場面が続きますがここはかなり異色です。アルバムの最後の曲を明るく始めておいてこの雰囲気で終わるのも不思議です。

よく日本人は季節に敏感だと言われます。四季がはっきりしているというのも一つの理由です。

このSkylėというグループはリトアニア出身ですが、毎年春分と秋分にはコンサートを行うのが恒例となっていて、この季節感を大事にするスタイルに共感を覚えました。

私は2017年のこの秋分の日のコンサートに参加します。そこでは間違いなくこのRuduoが演奏されるはずで、このコンサートを前にして、コンサートのアナウンスとともにグループが公式で今回の動画をアップロードしました。それが今回紹介している動画です。

実はポーランドでもこの季節になるともうすぐ秋分だねという話題が多く、こういった文化は日本だけではないということを実感しました。コンサートはガイドブックにも載っているようなヴィリニュスの教会で行われるので、どんなものが見られるか楽しみです。

※追記: そのコンサートのレポートが出来上がっています↓

Aistė Smilgevičiūtė ir Skylė ライブレポート 2017.09.23

 

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