Marillion: “Jigsaw” 楽曲レビュー

イギリスのプログレッシブロックバンドMarillionのアルバム”Fugazi”収録の楽曲“Jigsaw”の紹介です。

Marillion

Marillion(マリリオン)はイギリス出身のプログレッシブロックバンドです。1970年代でプログレッシブロックの時代は終わりを迎えましたが、1980年代にマリリオンをはじめとする「ネオプログレ」と呼ばれるバンドが活躍しました。

それをきっかけにプログレというジャンルは復活し、今でも新作が作られ続けています。そういう意味でマリリオンは偉大なバンドですし、現在では既にプログレ界の大御所です。

Marillionはプログレファンにはお馴染みの名前だと思います。この記事は曲紹介なのでマリリオン自体の説明は少なめにしておきます。

マリリオンの初期のボーカリストはFish(フィッシュ)という人で、彼が脱退した後は何十年も後任のSteve Hogarth(スティーヴ・ホガース)がボーカルを務めていますが、今回紹介するのはFish期の楽曲です。

Fugaziというアルバム

1984年に発売されたマリリオンの2作目ですが、Fish期の4枚のアルバムの中ではどうも人気が低いように思います。やはり私も他の3枚の方が好きです。

楽曲自体は悪くないと思うのですが、時代に合わせた軽めのミックスになっているのが原因でしょう。他の3枚は一応本格的なプログレに聞こえるのですが、この”Fugazi”は音が軽すぎてどうも重みが感じられないのです。

しかし、個々の曲をしっかり聴いていくとやはり名曲がたくさんあることに気付きます。その中でも素晴らしいのが今回紹介する”jigsaw”です。

楽曲レビュー

“Jigsaw”はバラード調の楽曲で、Fishの本格的な歌唱が聴けます。この人の声は元々独特で線も細いので迫力には欠けますが、その繊細さと心に訴えかける歌唱力はそれを補っています。

この曲はアルバム中でも屈指のメロディの良さを誇り、特にサビのボーカルは感動的です。Fishは普段から高めの声で歌ってはいるもののここまで高音域で歌う曲は珍しいですよね。

Fishは詩人でもありバンドの顔でもありますが、こういうバラードでは彼の本領が発揮されているように思います。実は私は海外でFishのライブを観たことがあるので幸せ者だと思います。Fishが日本に来たのは80年代に一回だけだそうなので(私は生まれていません)。

また、中盤で聴けるSteve Rothery(スティーヴ・ロザリー)の長いギターソロもマリリオンのベストギターソロランキングの上位に入るような優れたソロです。

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