Millenium: “Embryo” 楽曲レビュー

ポーランドのプログレッシブロックバンドMilleniumのアルバム”Exist”収録の楽曲“Embryo”の紹介です。

Millenium

Millenium(ミレニアム)はポーランド出身のプログレッシブロックバンドです。ポーランドのネオ/モダンプログレシーンの代表格で、リーダーのRyszard Kramarski(リシャルト・クラマルスキ)はポーランドのプログレバンドのほとんどが所属するレーベルLYNX MUSICを主宰し、数々のポーランドの若手プログレバンドの育成・レコーディング・販売に関わっています。

Millenium自身もRyszardの重要な仕事の一つで、ポーランドらしいメロディアス・ドラマティック・シンフォニックなプログレを演奏しています。Ryszardはキーボード担当です。

Pink Floydに影響を受けているらしく、雰囲気重視のゆったりした曲が多いのが特徴です。

ボーカルは長年Łukasz Gallが担当していましたが、2017年に彼が脱退したため新ボーカリストとして現在はMarek Smelkowskiという人が歌っています。

Existというアルバム

“Exist”はMilleniumの7作目として2008年に発売されました。これは10分以上の楽曲4曲から成る大胆な構成のアルバムです。

私がMilleniumのディスコグラフィの中で特に気に入っているアルバムで、特にこの記事で紹介する”Embryo”、そして”Road to Infinity”の2曲が名曲です。

Milleniumは既に数多くのアルバムを発表していますが、どれも聴いたことがないという人におすすめしたいものの一つが”Exist”です。

それ以外なら”Puzzles”や”In Search of the Perfect Melody”などがおすすめです。

楽曲レビュー

“Embryo”はオリジナル音源だと13分ある大曲です。

前半はアトモスフェリックな演奏が繰り広げられます。特にギターの奏でられる様はPink Floydの名曲”Shine on You Crazy Diamond”のようです。

ボーカルは綺麗でハリのある声をしていて、決して耳障りになることのない聴きやすいタイプです。

後半に向けて盛り上がっていく演出を楽しめるのがこの曲の良さで、使われるメロディやコード進行には決まったパターンがあります。しかしそれが毎回違った形で出てくることで曲の進行具合が上手く示されています。

スタジオ音源では音がきめ細やかでさらに曲構成の効果が上手に出ているのでぜひCDバージョンも聴いてみてください。

なお、紹介した動画はライブアルバム”Back After Years”付属のDVDからのものです。

 

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