「アメリカに3ヶ月行ってきたら日本語忘れちゃった~、日本語話そうとしても英単語が混ざっちゃうんだよね~」
私たちが時々耳にするこういったセリフ。果たしてこれは本気なのか、それとも外国かぶれ的症状なのでしょうか?
日本から出て10か月経ったのでこの話題に関して私の経験を語ってみたいと思います。(この記事は2018年7月に書かれたものです)
なお、この記事の内容はあくまでも一例です。
目次
私の条件
まず私がどれだけ日本語から離れた環境にいたのかを整理しました。
周りの日本人
- 大学に日本人ゼロ
- 住んでいる街に日本人の知り合いができたがあまり会わない
- 話す頻度…3週間に一回程度、一番多いのは1時間程度の友人または家族との電話
- 読み書きする頻度…3日に一回程度、LINEでの短いテキストメッセージ
一人で日本語を使う機会
- 読む頻度…毎日ウェブブラウザのトップページに出るニュースを読み、時々インターネットで音楽レビューを読む
- 書く頻度…週一回程度、ブログまたは自作の童話・詩の執筆
その他
- ポーランド人の彼女に日本語を教える
これらの情報をまとめると、「現地で日本人と行動していたわけではないが日本語から隔離されてはいなかった」と言えます。
他の方々の例は見たことがありませんが、どちらかというと国境をまたいで連絡するのが非常に簡単な今日においてはある程度日本語から離れている方ではないでしょうか。
能力の変化
ここからは私の日本語における下がったスキル、変わらなかったスキル、そしてむしろ上がったスキルを順に説明していきます。
下がったスキル
- 語彙
- ことわざや四字熟語、慣用句などの使用
- 漢字の書き
- スピーキングにおける文法的正確性
変わらなかったスキル
- 文章を読む速度
- 聞き取り
- 作文力
上がったスキル
- 日本語に対する敏感さ
- 古語に対する興味
その他備考
- 他の言語にあって日本語にない言葉によって表されることを表現したくなるが、日本語に対応する語がないので困る
- 日本語で何と言うか元々知らない言葉を外国語で覚えた後、日本語に訳すことができない
自己分析によれば10ヶ月でこのような変化が現れました。やはり使用機会が減ると落ちるスキルもありますが、個人的に大きな問題は感じませんでした。
結論
海外に出て日本語から離れていると、どうしても日本語を使うときに問題に出くわします。しかし、それをカバーして有り余るほど言語に対する敏感さや新しい感覚を身につけることができるのが海外での生活のメリットです。
ということで、トータルで考えると日本語がダメになるということはないのかなと思います。今回はあくまで個人の経験による考察にすぎませんが、私の結論は以上です。