今回は普段語学に関わっていて多言語学習にも片足を突っ込んでいる私が最近ようやく気付いたことをシェアしたいと思います。
アクセントって
皆さんは外国語を勉強するときにアクセントに苦戦したことがありませんか?もちろんここでいうアクセントは訛りのことではなく強勢のことです。
例えば、言語によって状況は様々ですが、
- 単語のどの音節にアクセントがくるかいちいち知らないといけない
- アクセントのある母音とない母音で発音が変わる
- アクセントにいくつか種類があったりアクセント移動があったり
などの問題が出てきます。そしてこれらが複雑であればあるほど、勉強していてつらいと思います。
私が少しまじめにやっているポーランド語は、いつでも単語の後ろから2番目の音節にアクセントがあり、種類は強弱アクセントなのでそこだけ強く読めば良いので単純です。そのため、なんて楽なんだろうという気持ちでいました。
同時に、私がポーランド語で一番苦戦しているのは聞き取りです。同時に、ロシア語はポーランドに比べて全然わからないのですが、わからない割に聞き取れるのを不思議に思っていました。
根拠はない。それでも
4日間リトアニアに行ってきて、片言ながらもかなりの量のリトアニア語を話してきたのですが、ここで思ったことがありました。リトアニア語は全然わかりませんが、ポーランド語より聞きやすいのです。
理解できる量はもちろんポーランド語より少ないのですが、リトアニア語が苦手な割には聞き取れるということです。
リトアニア語のアクセントは3種類あります。1単語にアクセントは1つですが、語形変化に伴って移動したり違う種類のアクセントになったりします。
これが悪魔のように難しく、しかも強弱・長短・高低の3つの性質を持ち合わせているためこれがわからずにしゃべっていては全然リトアニア語になりません。
しかし、このように音声的に変化に富んだリトアニア語は、聞いて理解しようとするときにアクセントが目印になります。それに比べて、ポーランド語はネイティブスピードだとずっと同じ調子に聞こえますし切れ目すらわかりません。一回迷子になったら終わりです。
ロシア語にはリトアニア語ほどの変化がありませんが、ポーランド語に比べてアクセントのある母音が長く発音されていたり、アクセントがない母音は音が変わったり、やはり少し聞きやすい印象を受けます。
現時点での結論
つまり、今回のリトアニア旅行で出た結論は
- アクセントシステムが複雑なら話すのが難しく聞くのが簡単
- アクセントシステムが単純なら話すのが簡単で聞くのが難しい
です。
これにはしっかりした根拠がなく、今のところはあくまで私の意見でしかありません。しかしこういう話はあまり聞いたことがありませんし、アクセントが難しい言語を学習している方にとっては慰めになるのではないでしょうか。
とりあえず、今回リトアニアでアクセントを間違えまくって話していたと思いますが意外と意味は通じました。あまりデタラメに話してなめられても嫌なので、いずれアクセントはしっかり覚えたいです。地獄行きの列車に乗るような気分です。