ポーランドの大学での留学生活はどんな感じ?その1

※留学の初めの方に書いた記事です。

私が勉強しているポーランドの大学

ポーランドでの私の大学はカトヴィツェや近くの都市にキャンパスを持つシロンスク大学(Universytet Śląski w Katowicach: UŚ)。2万人以上の学生を抱える県立大学で、12の学部・71の課程・234の専攻があります。

世界の大学ランキングについてはイギリスのTHE(Times Higher Education)によるものが有名らしいので2017年のものを調べてみましたが、ポーランドでは第8位。しかし全世界では800位台、というのもポーランドで第1位のワルシャワ大学ですら世界で見ると500位台なのです。

この大学はポーランド語学校を擁しており、特にチェコ国境に近い町チェシンで行われるサマースクールが日本のポーランド学習者の間である程度知られています。私はこの学校で通常授業を受けることにしました。この学校はカトヴィツェ中心部に位置するシロンスク大学の文献学部のキャンパスの中にあり、教室と一部講師は学部と兼用です。

申し込んだのは通年コースなのですが、他の参加者とレベルが合わない(私がけっこうできる)ということで半強制的にコースを変更。半年コースに二度参加することになりました。しかし半年コースは週に2回しか授業がないので、それでは困るだろうということで先生方から次のような提案をいただきました。

この文献学部にはポーランド人の学生と外国からの学生が混じってポーランド学を学ぶ課程(Międzynarodowe Studia Polskie: MSP)があり、そこに聴講生として通わないかということです。

単位はいるのかどうか聞かれ私費留学なのでいらないと伝えると、学費は発生しないので自分で興味のある授業を選んで通ってくださいと言われました。

そのため全ての授業に出ているわけではありませんが、図らずも大学の授業を受けられることになりました。ポーランド語学校もこの課程も同じ建物で授業をしているのでとても楽です。

周りの学生たちについて

この課程での授業は当然全てポーランド語で行われます。ポーランド人学生もいるので、ここでポーランド語の能力を鍛えるわけではなくポーランド語を習得済みという前提で専門的な勉強をしていきます。非ネイティブへの配慮などありません。

一学年に20人弱の学生がいて、ポーランド人が約5人、残りはウクライナ人でした。ウクライナ人の話すロシア語・ウクライナ語はポーランド語と近い関係にあるため、ウクライナ人は短期間でポーランド語を習得することが可能ですし、実際に彼らのポーランド語は流暢です。なお彼らは授業以外ではお互いにロシア語で話しています。

ウクライナ人学生と関わる機会は珍しいと思うのでもう少し彼らについてお話ししますが、ウクライナ語よりもロシア語がメインの人の方が多いようです。

ウクライナの言語事情は親露の東部と親ヨーロッパの西部で異なり、この話題に関してはそれぞれの出身地がわからないとなんともいえないのですが。

参考として、二人とも別の課程の学生ですが、ウクライナ南部オデッサ出身の友人は主にロシア語を使っていたようですし、東部ハルキウ出身の知り合いにロシア語とウクライナ語のどちらがより得意か質問したところロシア語と言っていました。

なお、ポーランド語学校でのクラスメイトもほとんどがウクライナ人です。うち2人は大学でも授業が一緒です。ただ、このコースの参加者がウクライナ人ばかりというわけではありません。国籍は豊富です。

ただし、コースはレベル別で8クラスに分かれており、私のクラスは一番上なのでポーランド語に有利なスラブ系の受講生が必然的に集中するというわけです。非スラブ系は私とドイツ人の2人のみ。ちなみに下の方のクラスにはラテン系・アジア系などの受講生が集中していました。

これはポーランド留学してポーランド語をやるなら覚えておくべき情報だと思います。上のクラスにはスラヴ人が、下のクラスには非スラヴ人が多くなる傾向にあります。

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