ポーランドでのプレゼン発表・日本語授業・ラジオ出演

2018年1月12日にカトヴィツェの大学で極東三国(中国・韓国・日本)が主体となるイベントがあったので、そこでの私の働きぶり報告します。

イベントの概要

私が留学していたカトヴィツェ・シロンスク大学では「中国言語・文化センター」という機関が開かれ、それにあたって丸一日かけてのオープニングセレモニーが行われました。

企画者は大学の教員、共同企画者はその他教員とアシスタントとしてポーランド人学生が何人かずつ、そして韓国出身で韓国語の授業も受け持っている博士課程の学生と学士課程の留学生、中国出身の博士課程の学生、そして私の4人です。

このイベントは地元の各メディアで頻繁に取り上げられ、ポーランド国営放送TVP、ポーランド国営ラジオのカトヴィツェ局Polskie Radio Katowice、新聞社Dziennik Zachodniなどの有力メディアにも登場しました。

私が人前でした仕事は大まかに言えばこの3つです。

  1. 会場での「日本でのポーランド音楽の受け取られ方」というテーマでの15分超のプレゼンテーション
  2. 1時間の初心者向け日本語模擬授業
  3. イベントの宣伝としてPolskie Radio Katowiceにおけるラジオ番組出演

プレゼンテーション

私が選んだテーマは「日本でのポーランド音楽の受け取られ方」です。言及したのはピアノで有名なショパン、クラシック音楽のカロル・シマノフスキ、現代音楽のヘンリク・グレツキ、日本でも耳にするポーランド民謡(「森へ行きましょう」など)、そしてポーランドのロック、メタル、ジャズです。

基本的にポーランドの音楽は日本で知られていないので、それほど有名でなくても何か面白い動きがあれば言及しました(12月に発売された東欧ブラックメタルのガイドブックやポーランドジャズのコンピレーションアルバムなどについても。)

さらにある程度の長さがあるプレゼンテーションということでずっと人間が喋っていては眠くなるだろうと思い、工夫を凝らしました。ショパンの楽曲から何曲かと日本にいたときに自分で作曲して録音していたピアノのためのマズルカ、そして私がポーランド語を勉強するきっかけとなったロックバンドAbraxasの楽曲の音源を用意して紹介しました。

原稿を見ながら話しても良いということだったので、発表自体に大きなプレッシャーはかかりませんでした(もちろんできるだけ原稿を見ないで話すように努力しましたが)。さらに自作のマズルカには大きな拍手が起こりとても嬉しかったです。

結果的に、音楽に対して非常にマニア的なアプローチをしている自分の特性を活かして個人的な情熱をためらうことなくつぎ込んだのが功を奏しました(スライド中の様々なイメージ画像も私の所有しているCDのアートワークから選びました)。日本人ならではというだけでなく自分ならではの個性的なプレゼンテーションができたはずです。

日本語模擬授業

私には今まで日本語を教えた経験がないので素人だったのですが、日本人というだけで授業をしなければいけなくなりました。授業の最初はどのように喋ればいいのかわからず戸惑いながら授業をしていましたが、すぐに慣れて落ち着きを取り戻せたので安心しました。

参加者は15人ほどで、授業の進め方を計画して用意したスライドに沿って教えていきました。授業では自分が喋るだけではないので原稿はなしで、カンニング用に用意したテキストはひらがなやカタカナに登場する小文字、濁点などの機能の説明文のみです。

1時間の中で紹介したのは基本フレーズと簡単な自己紹介、数字、ひらがな・カタカナ・漢字の仕組みなど。

参加者が自分の手元で見れるようひらがなとカタカナの表を作成し、それぞれプリントに印刷して渡しました。そして、最終的にはそれを使った読み書き体験まで進めました。

ひらがなでスクリーンに映された単語の発音を確かめたり、ローマ字で映された単語をひらがな(あるいはカタカナ)で書かせたりする練習をしました。

リハーサルができなかったにもかかわらず時間配分が完璧で、最後は5分ほど質問に時間を充てることもできたので成功ではないかなと思います。

ラジオ出演

一番怖かったのがこれ。というのも、ラジオはアジアに興味のない人も含め不特定多数の耳に入る可能性があるのに加え、勝手に記録として残るからです。

そもそも、これに呼ばれたというだけで自分のポーランド語力が認められているようで嬉しいのですが、だからこそいざインタビューに答えるとなるととても緊張しました。

録音ではありますが下手なことは言えないので、慎重に言葉選びをしなければいけません。普段友達としているような文法よりも勢いを重視する会話でなく公共の放送ということで、間違えすぎるとまずい・考えすぎると時間が押すというプレッシャーがありました。

さらに私の性格が極端に内向的なためこういった場(インタビューや面接など)はかなり苦手です。普段は声質が完全に変わってしまうほどコントロールが難しくなります。

自己評価は微妙ですがなんとか切り抜け、後からポーランド人の友人に音源を聴いてもらったところすごく良いよと言ってもらえたのでほっとしました。

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