スウェーデン旅行記: マルメ観光(1日目)

訪問場所: Malmö (マルメ)
訪問時期: 2018/6/15-18

このブログで北欧について書くのは初めてですが、ポーランド留学中にスウェーデンに旅行したのでその時の記録を書いておきます。マルメ観光の記事は1日目と2日目以降の二つに分けようと思っています。

旅行の概要

私がスウェーデンに旅行したのは、同じヨーロッパのポーランドに留学していた時です。ポーランドの大学では夏学期が6月の後半に終わるのですが、6月の中旬になるとあまりやることがなくなってきました。そこで、せっかくなので旅行しようと決めました。

行き先は決まっていなかったのですが、飛行機で北欧に行きたいということだけは決まっていました。私はカトヴィツェという街に住んでいて、そこには空港があります。そこで、その空港から直行便が出ている都市を探しました。

ヨーロッパにはLCCが色々あり、運が良いと破格の値段でチケットが手に入るというのはポーランド人の友達から聞いていました。往復1万円以下で様々な場所に行けるようです。

私が安いチケットを見つけた行き先は、スウェーデンのヨーテボリマルメストックホルム、ノルウェーのベルゲンオスロなどです。最初は北海に面したノルウェーのベルゲンが良いかなーと思っていたのですが、昔から興味を持っていた国はスウェーデンだったのでスウェーデンを選びました。

ヨーテボリとマルメという二つの選択肢がありましたが、マルメはデンマーク国境のすぐ近くでコペンハーゲンが日帰り圏内にあるということを知りマルメを選びました。一度の旅行でスウェーデンとデンマークの両方を観れるというおいしいプランです。

チケットは往復で3000円程度でした。安すぎます。手荷物は預けられないので、リュックに持ち物を全て詰めました。

チケットの価格はフライト日によって違うので、価格の安い日程と滞在できる日数の兼ね合いの結果3泊4日となりました。ほぼ理想的です。航空券がいくら安くても、北欧は物価が高いので滞在費がかさみます。実際にホステルは1泊3000円くらいでした。

なお、私は航空券を探すときにBooking.comを使っています。あそこはKAYAKの便利な航空券検索システムを利用しているので、一度に様々な航空券を比較できるのです。

6月15日

到着まで

カトヴィツェから出発します。まず学生寮から中心街に行き、そこからエアポートバスでカトヴィツェ空港まで行きました。エアポートバスの運賃が900円くらいだったので、航空券に比べると高いです。

バスの中ではすでにゲルマン系の言葉が聞こえてきました。私はゲルマン語派に詳しくないのでどの言語かはわかりませんでした。

これがカトヴィツェ空港です。

この写真を見ると、カトヴィツェからどこに飛行機が飛んでいるかがわかりますね。

利用した航空会社はハンガリーのWizz Airです。出発が1時間40分程度遅れました。Wizz Airの航空券を買う時に追加料金を払うと遅延補償のオプションがつけられるのですが、これが1時間以上の遅延で約10000円の払い戻しだったと思います。私は残念ながらこのオプションをつけていなかったので、7000円もらって飛行機に乗るという夢のような旅行は実現しませんでした。

フライトは1時間ちょっとでした。ポーランドとスウェーデンはこんなに近いんですね。この黄色い建物がマルメ空港です。遅延のせいで、結局着いたのは18時過ぎでした。

インターネットはどうしたのかというと、ポーランドで使っている携帯会社のEU圏内ローミングプランを使いました。500メガバイトで450円くらいだったと思います。

マルメ空港から市街地へはバスが運行しています。空港の券売機でそのチケットを買うことができるのですが、事前に携帯のアプリで買うと料金が割引になるそうです。1時間に2本くらいはあったと思います。

この記事を書いていて知りましたが、マルメ空港からコペンハーゲンに直行するバスもあるようです。

空港からマルメ市街へ

市街地に向かうバスの中から動画や写真を撮っていました。初めての北欧の景色に興奮です。普段はポーランドにいますが、北欧は昔から憧れの地でした。

停留所名のアナウンスの他に車内に電光掲示板があるのですが、スウェーデン語は綴りと発音がかけ離れすぎていて本当に同じ停留所名なのかと混乱しました。スウェーデン語は残念ながら全然わからないのです。

このバスはマルメ中央駅行きでしたが、私はホステルに近い停留所で降りたいなと思いました。ホステルは中央駅から歩いて20分くらい南に行ったところにあるので、Triangelnという駅が近いです。三角形という意味なんだろうなというのはなんとなくわかりました。

最後の写真がそこです。Triangelnというショッピングセンターもあります。私はこの時携帯のマップで一生懸命どの駅が最寄りなのか調べていたのですが、Triangelnでは降りるのが間に合わなかったので次あたりで降りたと思います。

バスを降りた後、ホステルの場所を確認してからそのまま散歩に出かけました。夏至間近の北欧なので22時過ぎまで明るく、遅い時間であることは気にしなくても良かったのです。

さらに、リュック一つで来ていたためホステルにチェックインしたところで荷物を下ろせるわけでもありません。中身を部屋に置いて出かけると盗まれるかもしれません。そのため、チェックインは後にして散歩に出かけました。

マルメ市内散策

この時点で19時半頃でした。まだ昼間のような景色です。マルメはスウェーデンの南部、つまりスカンジナビア半島のほぼ最南端に位置するので白夜はありませんが、それでも日は長かったです。

マルメは地理的に四角く作られた運河で囲まれています。おそらく昔要塞都市のような働きをしていて、これがその名残なのかなと思いました。これは海から引いてきた水のようですが、川のように見えて美しいです。

この日は空が青かったので、一層綺麗に見えました。

マルメの通りは広々としています。

建物は薄い黄色、ベージュ、薄い茶色あたりがほとんどだなと思いました。ポーランドの建築よりも装飾が凝っておらず平坦な感じがします。それでも美しいことには変わりありません。

この色合いの調和のおかげでマルメの景観には統一感があるなと感じました。建物の高さも基本的に同じくらいなので、条例があるのかなと思います。

いかにもヨーロッパ的です。初めて北欧に来たので、こんな感じなのかーと印象を噛みしめながら歩いていました。ちなみに西欧・南欧には行ったことがありません。

石やコンクリートの地面がどこまでも広がっているように見えますが、しっかり緑も置かれているので息苦しさは感じません。それに、土地の面積に対する建物の割合が少ないので開放感があります。

教会もいくつか見かけましたが、それぞれじっくり見る余裕はありませんでした。私の観光のスタイルは気ままな街歩きなので、博物館の見学などはあまりしません。

時々大事なアトラクションを見逃していることもありますが、何かをスルーしたからといって罰が当たるわけではありません。自由を楽しむためにいつもわざわざ一人で旅行しているので、自分のやり方+自己責任です。

旅人でもないのに自分の「旅」論を熱弁してしまいました。

ここでは寿司が食べられるようです。どこに行っても都会なら寿司屋さんがありますね。

これはショッピングモールTriangelnと、その上にくっついているScandicホテルです。Scandicはスウェーデンのホテルチェーンなんですね。ポーランドでもたまに見かけます。

こんなところに泊まれたら良いのですが、私はお金がないのでホステルのドミトリールームにしか泊まれません。もう長いことホテルには泊まっていない気がします。もうドミトリールームには泊まりたくない、この先また海外旅行するなら全部ホテル泊にしたい、という思いが最近は強くなってきました。

このあたりが旧市街の入り口だったと思います。お店が建ち並んでいます。

街の西側の通りを歩いて行きます。

オペラです。

これは高校だそうですが、立派な建物です。もしヨーロッパに生まれていたら、このような高校に憧れていたはずです。

これは図書館です。

運河を横切ります。運河があるおかげで、地図を見なくても自分がだいたいどこにいるかわかります。

これはカジノです。私は賭け事と縁がなくパチンコにすら行ったことがないのですが、こういう場所に入るのは気が引けます。今こうして旅行記を書いていて、数日前に読んだドストエフスキー作のカジノについての小説「賭博者」のことを思い出しました。

カジノの前にこんなものがあります。

カジノの周りは公園になっています。マルメには巨大な公園がいくつかあるので、街を歩いていて休みたくなった時は便利です。日差しが少し夕方っぽくなってきましたが、時刻は20時過ぎです。

さらに進んでいきます。

ここまで北に来るとマルメ中央駅が近くなってきます。旧市街もこのあたりで終わり、現代風の建物が見えてきます。向こう側は新市街と呼ばれているようです。

この運河を越えると新市街が始まります。

そろそろ夕方ですが、写真を撮りました。空はまだいくらか青く、水面は建物などをまるで鏡のように綺麗に反射しています。

向こう側に高い建物が見えます。ねじれた形をした「ターニング・トルソ」という白い高層マンションで、マルメのシンボルです。なお、これがスカンジナビアで最も高い建物だそうです。高さは193mらしいのですが、この高さで一位になれるんですね。この写真では遠すぎてよく見えません。

マルメ城

このあたりにはマルメ城があります。まだ日没までは時間があるので、そこに行ってみることにしました。

飛行機雲が撮れました。

案内板があります。スウェーデン語ではMalmöhusというんですね。husが「城」ですが、英語のhouse「家」と語源が一緒です。houseは古英語ではhusでした。

スウェーデン語のhusについて調べてみました。現代スウェーデン語におけるhusの一般的な意味は「家」で、「城」は古い意味なので現在では使われないそうです。

これがマルメ城です。高さが低く、飾り気のない雰囲気ですね。

それでも印象に残る形をしています。

城の周りには堀がめぐらされています。

ここが入り口のようです。この時は閉まっていました。

空はまだ青いですが雰囲気は夕方だったので、風情がありました。この日はこれを見れただけで満足です。

遅い時間だからか、他の観光客もほとんどいませんでした。そもそもマルメにはあまり観光客が来ないと思いますが。

水面に映る城。素敵です。豪華絢爛といった雰囲気のお城も好きですが、こういうタイプのお城も好きです。日本のお城も良いですけどね。

お城を後にします。十分眺めました。

これは古代の産物のようです。

ホステルまでの帰り道

お城近くの橋です。

新市街の景色です。

もう21時前でしたが、空はまだ青いので変な感覚でした。

ホステルのある場所からかなり離れてしまいましたが、歩いてホステルへと向かいます。マルメは治安が悪いと聞いていたので、注意しながら歩きました。

空の青が綺麗に反射しています。素晴らしいですね。

お店や飲食店が建ち並ぶエリアです。ここは本当に川のようで、人も大勢いました。この辺りで夕食を買いました。スウェーデンは物価が高く、食費の節約に苦労しました。結局レストランには一回も行っていませんし、北欧料理も食べていません。

空はまだ青いですが、建物を見ると夕日が当たっているように見えますね。

日本のお店なのか、日本の名前で売っているどこかのお店なのか、わかりません。

荷物をできるだけ減らしてきたのでシャンプーは現地調達ということにしたのですが、Triangelnで探してみたところ高いものしか見つかりませんでした。

ホステルにチェックインするとレセプションでシャンプーが売られていて、Triangelnで買ってきたのを後悔しました。よく考えるとホステルのレセプションにシャンプーを置いておくと売れるのは当然なので、これは予想できた展開ですね。

ホステルの部屋は4人部屋で、広々としていて快適でした。一緒になったのはスウェーデンの青年とドイツからの中年の旅人で、二人とも愛想よくマナーも良い人たちでした。

ホステルは建物の2階から上の部分ですが、下に降りるとその隣にはコンビニより少し大きいくらいの規模のお店がありました。ここにはスウェーデンにしては安くて大きいサンドイッチが売られていたので重宝しました。

この日は飛行機の遅延のせいで予想以上に待った上にマルメで長時間歩いたので、22時過ぎに日が落ちるとさっさと寝ました。初日からたくさん見ることができたので満足です。

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