滞在場所: Milówka (ミルフカ)とNieledwia (ニェレドヴィア)
滞在時期: 2017/9/17-20
ポーランド南部の山岳地帯を訪れた時の記録です。
まえがき
かなり前から仲良くしているポーランド人の双子の家族と山に出かけることになり、Nieledwiaにあるお父さんの別荘に3泊しました。お母さんはついてこなかったので、双子とお父さんと私の4人です。
別荘は山小屋風で普通の家よりは不便ですが、しっかりとした建物でした。冷蔵庫、テレビ、ラジオ、ストーブ、ソファ、テーブルなどがありシャワーやキッチンなども簡易的ですがついていました。
二階建てになっていて、私は上の階で寝ました。トイレは家の外にあり、ボットン式の簡易便所でした。この家はお父さんが建てたそうです。
この家族が住んでいるWodzisław ŚląskiからNieledwiaまでは車で2時間程度で、途中山間の国道や山道を通ります。
ポーランドの山に来るのは初めてだったのでどんなものか想像もつきませんでしたが、厳しい自然条件にもかかわらず日頃の精神的な疲れが抜けていくような感覚がありました。
1日目
Nieledwiaに着いたのは夜だったので寝ただけです。
2日目
この日はまずMilówkaに行くことになっていました。
Nieledwiaの朝。綺麗に晴れました。
Milówkaまでは車で行きます。この辺りでは他に交通手段があまりありません。
Milówkaは本当に小さい町で、特に何もありませんでした。ただ、この町の名前自体はポーランドで有名な歌のおかげで国民に知られているそうです。
これが形式上の市場広場ですが、かなりこぢんまりとしています。
小さい町では普通中心に教会がありますが、これはまさにそれです。
レストランは休みでした。
この後“Stara Chałupa”という昔のポーランドの家を再現した博物館に行きました。博物館には従業員が一人しかいませんでしたが、非常に感じが良く詳しく解説してくれました。
ちなみに有名な歌というのはこれ。Golec uOrkiestraというグループの曲“Do Milówki Wróć”(ミルフカに帰ってこい)です。
この後Nieledwiaに帰りました。
帰る途中に寄った礼拝室です。
礼拝室がある場所からの景色。
これはお父さんが採ってきたキノコです。キノコスープを作るということで私たちもキノコ狩りに出かけました。私にとっては初めてのキノコ狩りですが、友達は山での生活に慣れていてキノコを見分けられるので安心です。キノコを刈り取るためのナイフと大きな袋を持って出かけました。
本当に山の中で、天気も良かったので非常に開放的な気分になりました。これほど気持ちの良い散歩はなかなか体験できません。
これは毒キノコです。
美しい景色です。山での生活も素敵だなと思いました。緑の大地と青い空の対比はまるで絵葉書のようです。
これは野鳥のための餌を置く場所だと思います。
こういうキノコを採っていきました。あまりにもたくさん見つかったので後半は持ち運びに苦労しました。また、採っているうちに私もキノコの種類をいくつか覚えることができました。さらに小さすぎるキノコは採らずに待った方が良い、大きすぎるキノコはもう食べごろを過ぎているから採らない方が良いなどのアドバイスももらえました。
家で飼っている犬(ヨークシャテリア)と、Nieledwiaで野放しにしているものの山に来ると一緒に生活している犬(黒)も写っています。こういった写真を見返しているだけで美味しい空気を吸っている錯覚に陥ります。
採れたキノコです。
かなりの収穫だったのでお父さんが贅沢なキノコスープを作ってくれました。これより美味しいキノコスープにはまだ出会ったことがありません。
夕暮れ時の写真。
なお夜はグリルを楽しみました。山ならではの食文化を存分に楽しめた一日でした。
なお夜寝る前は友達と三人でトランプゲームをして楽しみました。修学旅行のような雰囲気で楽しかったです。
3日目
残念ながら天候に恵まれない一日でした。水の生産地として有名なŻywiecという町に行く計画もあったのですが、この天気のせいで中止に。
朝ごはんはポーランド料理naleśniki(ナレシニキ)。クレープのような食べ物です。私はこの時初めて食べました。
これはplacki ziemniaczane。じゃがいもと牛乳を混ぜ合わせて焼いたケーキで、naleśnikiが甘いのに対してこちらは塩系の味です。上に載っているのはベーコンを入れて作ったトッピング的なソース。ポーランドではよく作られています。
この日は近くに住んでいる双子のいとこが私たちの山小屋にやってきて、全員でボードゲームをしました。天気が悪く外に出ても何もできないので室内で遊ぶしかありません。
この時遊んだのがEurobiznesというボードゲーム(ポーランド語版はMonopol)。サイコロを振って出た目に応じて四角形にデザインされた道をぐるぐる回っていきます。各マスはすごろくのようなイベントやヨーロッパの都市、鉄道やワープポイントなどで、自分と他のプレイヤーの所持金を見ながら都市や鉄道の経営権を購入していき、他のプレイヤーから自分の領域に止まることで発生する料金を受け取ってお金を増やし、相手を破産させるというゲームです。非常に面白かったので自分でもこのゲームが欲しいなと思いました。
夕方には歩いてすぐのところに住んでいる友達の叔母さん(伯母さんかも)のお家におじゃましました。彼女は牛を飼っていて、牛乳をおすそ分けしてくれました。工場で加工されていない生の牛乳なので飲み心地の違いに驚きました。かなり甘かったです。さらにケーキも二種類ごちそうしてくれました。
彼女は山の中で暮らしていて外国人と接触する機会が全くないはずですが、見た目が完全に外国人の私がいても普段通りの対応をしてくれました。
4日目
山はもう存分に楽しんだということで、Wodzisławに帰りました。私はコンサートを観に行くためにリトアニアに行くことが決まっていたのでこの次の日にワルシャワに発つことになっていたのですが、Wodzisławで一泊してしっかり休息をとり、元気に出発することができました。