Ananke: アーティスト紹介

Ananke(アナンケ)はポーランド出身のロックバンドです。1990年代に活躍したプログレッシブロックバンドAbraxasの音楽性を受け継ぐバンドともいえます。

私が大好きでいつも聴いているバンドの一つなので、この記事で紹介します。

Anankeの音楽性

AnankeはポーランドのプログレッシブロックバンドAbraxasのメンバーたちによって結成されたバンドなので、音楽的に共通点が見られます。

Abraxasについてのアーティスト紹介もあるので、こちらをご覧ください。

Anankeの楽曲は基本的に長くなく、コンパクトな構成の中で深い世界を体験させてくれます。神秘・耽美といった言葉が似合う音楽です。

Anankeの歴史

Anankeは2009年にボーカルのAdam Łassa(アダム・ワスサ)とキーボードのKrzysztof Pacholski(クシシュトフ・パホルスキ)によって結成されました。

なお、二人が以前在籍していたバンドAbraxasは2000年に解散しています。KrzysztofはAbraxasが1996年にデビューするよりも前にAbraxasを脱退しているので、Abraxasの作品で彼の演奏を聴くことはできません。

Krzysztofは1992年にAbraxasのメンバーたちによって結成されたAnywayというバンドにも在籍していて、唯一のアルバム”Chambers”にも参加しています。

AnankeはKrzysztofが作曲を、Adamが作詞をするという体制をとっています。

Anankeは2010年に1stアルバム“Malachity”を発表しました。

♪Mayday

“Już wiesz, jak mayday wzywam Cię.

W tej bitwie o mój dzień, choć czas rozrywa mnie.”

もう知っているだろう、救難信号のように君を呼んでいるのを

僕の一日をかけたこの戦いで 時は僕を引き裂いていくけれど

 – Adam Łassa, “Mayday”

メンバーは以下の通りです。

Adam Łassa(アダム・ワスサ) – ボーカル
Krzysztof Pacholski(クシシュトフ・パホルスキ) – キーボード
Karol Szolz(カロル・ショルス) – ギター
Bartek Styś(バルテク・スティシ) – ベース
Wiktor Wyka(ヴィクトル・ヴィカ) – ドラム

ゲスト
Łukasz Święch(ウカシュ・シフィェンフ) – 12弦アコースティックギター

ゲストのŁukasz ŚwięchはAbraxasの元メンバーです。

さらに、2012年には2ndアルバム“Shangri-la”が発表されました。このアルバムは1stアルバム”Malachity”で聴けるAnankeの神秘性を一層強めた作風になっています。

♪Luna

“Na srebra pustyni, kratery na dnie. Gdzie życie utkwiło, uśpione we mgle.

Zaklęcia niewinne, wśród ruin ze szkła. Ich oczy wpatrzone, jak okna do gwiazd.”

銀の荒野 その底にはクレーター 生命が息づいた場所で霧の中に眠る

ガラスでできた廃墟の中の無垢な呪文 星への窓のような釘付けになった目

メンバーは以下の通りです。

Adam Łassa(アダム・ワスサ) – ボーカル
Krzysztof Pacholski(クシシュトフ・パホルスキ) – キーボード
Michał Sokół(ミハウ・ソクウ) – エレキギター
Marcin Mak(マルチン・マク) – ドラム

ゲスト
Wojciech Burghard(ヴォイチェフ・ブルガルト) – ベース
Karol Oparka(カロル・オパルカ) – アコースティックギター/ピエゾギター

Marcin MakはAbraxasの元メンバーです。

私は個人的にMichał Sokółのギターが大好きです。非常にユニークなスタイルを持っています。

2013年には初のシングルであり初の英語録音となる”Cantarella”をリリースしました。

♪Cantarella

“Cantarelli słodki wiatr zatańczy w nas, jak kaszmir w żyłach stygnie czas.

Szmaragdowe kłamstwa znam, zanim dzień przykryje noc, już nie będzie nas.”

カンタレラの甘い風が僕たちの中で踊る カシミアのように血管の中で時は冷たくなっていく

エメラルド色の嘘を知っている 昼が夜を覆う前に僕たちはいなくなる

 ※ポーランド語歌詞は発表されていないので聞き間違いがあるかもしれません。

インターネットには未発表のポーランド語バージョンしかありませんでしたが、この曲です。

さらに2015年にニューシングルとして”Linea Negra”を制作し、希望者にメールで配布しました。

♪Linea Negra

“Nasz los, warkocz chwil, raz na jakiś czas, dotyk Boga w nas

Nasz los, tunel chwil, raz na jakiś czas, dotyk Boga w nas.”

僕たちの運命 瞬間の三つ編み いくらか時が経つごとに 僕たちの中の神の手

僕たちの運命 日々のトンネル いくらか時が経つごとに 僕たちの中の神の手

※歌詞は発表されていないので聞き間違いがあるかもしれません。

この後Anankeは録音もライブも行っておらず、解散はしていないものの活動は休止状態にあります。Adamはインタビューで「Anankeはもう終わったバンドだ」という趣旨の発言をしていました。新作は期待できません。

ディスコグラフィ

  • Malachity (2010)
  • Shangri-la (2012)
  • Cantarella (2013, シングル)
  • Linea Negra (限定配布)

おすすめ曲

  • Perfumy (“Malachity”収録)
  • Akasha (“Malachity”収録)
  • Mojra (“Malachity”収録)
  • Obietnice (“Shangri-la”収録)
  • Nostalgia (“Shangri-la”収録)
  • Eden (“Shangri-la”収録)
  • Lustra (“Shangri-la”収録、英語バージョンは”Cantarella”に収録)

 

 

 

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