イギリスのプログレッシブロックバンドKing Crimsonのアルバム”Red”収録の楽曲“Starless”の紹介です。
King Crimson
King Crimson(キング・クリムゾン)はイギリス出身のプログレッシブロックバンドです。ロックファンのほとんどがその名前を知っていて、特にプログレッシブロックのファンには絶大な人気を誇ります。
日本では「プログレ五大バンド」の一つに数えられています。そして、これらのバンドが活動を止めていく中キング・クリムゾンは精力的に活動を続け、来日公演も頻繁に行っています。
私はプログレを聴き始めた頃にいくらか聴いただけでキング・クリムゾンのファンといえるほどではないのですが、好きな作品はいくつかあります。今回はその中の一つである”Starless”を紹介します。
Redというアルバム
“Red”(邦題「レッド」)は1974年に発売されたバンドの7枚目のアルバムです。このアルバムがリリースされた後キング・クリムゾンは解散し、1981年までバンドの歴史が中断されることになります。
キングクリムゾンのアルバムでは1stの”In the Court of the Crimson King”(クリムゾン・キングの宮殿)、曲なら”21st Century Schizoid Man”(21世紀の精神異常者)が有名ですが、個人的に好きなアルバムがこの”Red”です。
私はこのアルバムを高校生の時に買いました。そもそもプログレを聴き始めたのが高校生の時だったので。その時スウェーデンの新鋭バンドMoon Safariの”Lover’s End”も一緒に買った記憶があるので、その時には既にモダンプログレの方に移行していたのだと思います。
楽曲レビュー
この前Genesisの”Firth of Fifth”を紹介しましたが、この”Starless”もプログレ史に燦然と輝く名曲です。プログレファンのほとんどがこの曲の名前をどこかで一度は聞いたはずです。長い曲ですがこの曲が好きなファンはほとんど長さを気にしていないと思います。
曲の知名度の割にこの曲のフォロワー的な作品はあまり作られていない気がします。他の追随を許さない音楽性ということでしょうか。
この曲は大きく分けると前半と後半の二つのパートで構成されていて、前半は陰気なバラード、後半はインストパートになっています。
どちらもプログレの名場面として人気ですが、個人的には前半が好きです。特にキング・クリムゾンの顔であるRobert Fripp(ロバート・フリップ)によるギターのリフレインの音色とメロディがやみつきになります。
今は亡きボーカルJohn Wetton(ジョン・ウェットン)の渋い歌声も良いです。
後半は不気味な変拍子パートを経てアグレッシブな演奏に変わりますが、最初の不気味なパートが好きです。恐ろしい雰囲気があり、焼け落ちた建物の中にいるような心地がします。