アーティスト紹介: Marillion(Fish期)

Marillionはイギリスのプログレッシブロックバンドです。Marillionはベテランでキャリアが長いので、まずは初期のまとめをアーティスト紹介として書きます。

Marillionを聴き始めたものの初期の曲をあまり知らない、またはどれから聴いたらわからないという方のための記事です。また、既に初期Marillionに詳しい方向けに紹介文を簡単なレビュー形式にしています。

Marillion

Marillion(マリリオン)は1979年にイングランドのバッキンガムシャー州で結成されたロックバンドで、バンド名は当初トールキンの作品「シルマリルの物語(The Silmarillion)」からとったSilmarillionでした。1981年にバンド名が短縮され現在のMarillionになります。

結成時のボーカリストはDoug Irvineという人でしたが、1981年にFishが加入、さらに1982年にはドラムのIan Mosleyを除く現在のメンバーが揃いました。当時のドラマーはMick Pointerです。

バンドはEMI Recordsと契約し、1982年にシングル”Market Square Heroes”でメジャーデビュー、そして翌1983年には1stアルバム”Script for a Jester’s Tear”を発表します。1980年代にはもうプログレッシブロックが流行らなくなっていましたが、このアルバムからジャンルが息を吹き返したと言えます。

1988年にFishが脱退しバンドの第一期は終わりを迎えました。この記事ではデビューからFish脱退までの流れを後に楽曲とともに紹介していきます。

メンバー

Fish (フィッシュ; Derek Dick) – ボーカル
Steve Rothery (スティーヴ・ロザリー) – ギター
Pete Trewavas (ピート・トレワヴァス) – ベース
Mark Kelly (マーク・ケリー) – キーボード
Mick Pointer (ミック・ポインター) – ドラム
Ian Mosley (イアン・モズレイ) – ドラム(Mick Pointerの後任)

ディスコグラフィ

  • Script for a Jester’s Tear (1983)
  • Fugazi (1984)
  • Real to Reel (1984, ライブアルバム)
  • Misplaced Childhood (1985)
  • Clutching at Straws (1987)
  • The Thieving Magpie (1988, ライブアルバム)
  • Recital of the Script (2009, 1983年のライブを収録)
  • Live from Loreley (2009, 1987年のライブを収録)

歴史と作品紹介

Script for a Jester’s Tear

Genesis系の本格的プログレッシブロックをやっているアルバムで、最初から完成度が高いです。

♪Script for a Jester’s Tear

1stアルバムの1曲目にして、Fish期を代表する楽曲です。9分という長さの中で飽きさせない構成力とFishの詩と歌が一体になって作り出される独特の世界は圧倒的で、ファンに長く愛され続けることになります。

♪Chelsea Monday

名バラード。これでもかというほど泣きのメロディが詰め込まれています。

Fugazi

Script for a Jester’s Tearの後Mick Pointerが脱退することになり、Ian Mosleyが加入するまでドラマーの座が定まらないというドタバタの後に発表されたアルバム。音が前作より軽くなり楽曲も動的になっていますが大きな路線変更というわけではありません。

♪Jigsaw

傑作バラード。Fugaziには少し変な曲が多いですがこの曲はかなりストレートです。

♪Fugazi

アルバムタイトルを冠した、プログレッシブロックらしい展開を持つ楽曲。

Misplaced Childhood

最も商業的成功を収めたアルバム。収録曲からチャート上位に入るシングルが何枚も出ました。各楽曲が良いのはもちろんのこと、コンセプトアルバム的な作りになっていてアルバムとしてのまとまりがあるのも魅力です。

♪Kayleigh

恐らくマリリオンの楽曲の中で一番有名でありファンでない人にも知られているであろう曲。

♪Lavender

Kayleighの次に有名なはずです。アルバムではKayleighから繋がっています。

Clutching at Straws

FishがMarillionでの最高傑作と語るアルバム。バンドが過度なライブスケジュールに疲弊しきっていた中で制作されたアルバムで、この後Fishはバンドを去ることになります。私が2018年の春にポーランドで行われたFishのライブに行ったときにはこのアルバムから全曲演奏されました。コンセプトアルバムです。

♪Slàinte Mhath

独特の雰囲気を持つ曲。私は大好きです。

♪Sugar Mice

切ないバラード。Clutching at Strawsにはこれまでの3枚のアルバムとは異なって大人な雰囲気があり、それが特に強く感じられるのがこの曲です。

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