The Moon and the Nightspirit
The Moon and the Nightspiritはハンガリーの2人組ペイガンフォークユニットです。
楽曲レビュー
“Tűzben Születő”(トュズベン・スュレト)。2009年発売の3rdアルバム”Ősforrás”(エーシュフォッラーシュ)に収録されている曲で、エキゾチックで妖しげな魅力を放っています。
この曲ではÁgnes Tóth(アーグネシュ・トート)のバイオリンソロがじっくり聴けますし、緩急の対比もあります。
基本的に一つの曲の中に要素を詰め込みすぎないのはフォークミュージックを作るときのポイントのようですが、The Moon and the Nightspiritもそれに従った作風なので、こういう部分で変化をつけることで聴き手がより飽きずに聴けるよう配慮しているのでしょう。
ライブ映像を見るとÁgnesは歌もバイオリンも上手だなと思わされます。正直なところバイオリンの評価基準はわからないのですが、CDと聴き比べてそう思いました。やはりライブでも上手でした。
歌の方はCDだと多重録音によるコーラスも使っているのでその点がライブと異なりますが、歌のクオリティはライブでも保たれています。
私はやはりMihály Szabó(ミハーイ・サボー)の12弦ギターも大好きです。彼はペイガンフォークにふさわしい見た目をしていますね。
なお、The Moon and the Nightspiritではメンバー2人とも作曲をしていますが作詞は専らMihályが担当しているようです。テーマはスピリチュアル系で、原始への回帰について歌っているということです。
私は唯一持っているアルバム”Ősforrás”をよく聴きます。収録曲は9曲でもちろん全て違う曲なのですが、ずっとこんな雰囲気でした。こういう音楽性が好きならそれで飽きることはないでしょうし、むしろ贅沢に楽しめるはずです。