Pain of Salvation: “Sisters” 楽曲レビュー

スウェーデンのプログレッシブメタルバンドPain of Salvationのアルバム”Road Salt One”(2010)に収録されている楽曲“Sisters”のレビューです。

Pain of Salvation “Sisters”

Pain of Salvationスウェーデンのプログレッシブロック/メタルバンドで、1997年にデビューしてから文学性の高い歌詞と音楽的教養に基づいたサウンドで支持を得ています。

フロントマンのDaniel Gildenlöwは同じくスウェーデンのプログレバンドThe Flower Kingsのメンバーだったこともあり、さらにThe Flower KingsのメンバーRoine Stoltが所属する多国籍スーパーバンドTransatlanticのツアーメンバーも務めていました。
その一方、Pain of Salvationは順調にキャリアを積み重ね、現在までに10枚のアルバムを発表しています。

“Sisters”は2010年に発表されたバンドの7thアルバム“Road Salt One”の収録曲です。
2018年時点での最新アルバムは2017年発売の”In the Passing Light of a Day”です。Danielは連鎖球菌感染症という命を脅かすような病気にかかり2014年から入院していたのですが、その時の経験を基に書かれたアルバムのようです。

私はプログレファンでありながらPain of Salvationを聴いたことがなく、それは存在を知っていながらも敬遠していたからなのですが、ある時メタルファンのポーランド人の友達が曲を送ってくれたのがきっかけで聴き始めました。やはり基本的にこのバンドは私の音楽性と少し離れたところにありますが、今回紹介する曲は大好きなので聴いていただきたいです。

楽曲のレビュー

“Sisters”は飲み会から帰ろうとする主人公が自分の恋人にそっくりな彼女の姉(または妹)に出くわし、そこで二人が何もしでかしてしまわないようになんとか自制しようとする場面を描いたバラードです。

この曲におけるDanielによるボーカルの表現力には鬼気迫るものがあります。子供のころに大会でベストボーカル賞を獲得したとのことですが、特に”Sisters”における気持ちの入りようは他のほとんどのボーカリストには不可能な次元まで到達していて、聴いている方も震えてしまうほどです。

特に最後の方は絶叫に近いですが、それでも無理やり高音を絞り出しているのではなく上手く感情を乗せているため心にくるものがありました。

このアルバムからは”Where It Hurts”という曲もおすすめです。

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